就活生へ送る社畜からのアドバイス④


久しぶりの投稿なような気がするが、そうでもない気がする今日このごろです。先週は週半ばから関西方面に行ってワーケーションをしていた関係で、平日の投稿ができないでおりました。申し訳ございません。

さて、これまで3回に渡って、「就活生へ送る社畜からのアドバイス」を書いてきたが、今回は第4回目ということで、また書いていきます。これまでは、「外資系企業のススメ」、「リモート・ワーク推奨企業」、「副業容認企業」というどちらかというとクセの強い話が多かったですが、今回はもう少し広範な企業に当てはまるであろう良い特徴について書いていきます。

今回オススメする企業の特徴は「現役社員が自分の会社の良さに「楽さ」を挙げない企業」です。

ではいってみよう。

自分の会社の良さがわかっていない現役社員

今度会社説明会や社員との交流会があったらぜひ「御社の良さはなんですか?」と聞いてみてほしい。なぜかというと、どんなにおしゃれなオフィスを構え、かっこいい就活サイトを準備していたところで、中身が伴っていないしょーもない企業だと、「自分の会社の良さを言え」を問われても大した回答がないからだ。

大体において「就活生の話す志望動機は浅い」、「もっと企業研究をするべきだ」などと大層偉そうに講釈垂れている企業サイドは多く存在する。しかし僕自身就活生のときから感じていたが、こちらからすると、社員の言っていることもだいぶ浅い。自分の会社の良さを話させても別にどこの会社の人も同じようなことを言うし、別にその会社じゃなくても言えることじゃね?と思える返答が大半だ。

というように僕のように性格の悪い就活生には皆様にはなってほしくないが、しょーもない会社、しょーもない社員が世の中には多いのもまた事実である。

その中でも最もどうしようもない会社のとんでもない社員の挙げる会社の良さは、「うちの会社は楽だよ」というものだ。

僕が真面目すぎるのかもしれないが、会社が人を雇うときは、僕は優秀でやる気もあって、一緒に良いものを作っていこう!と思えるような人を採用したい。そりゃ、仕事だし、仲良し集団ではないので、時には大変なこともあるし、意見が衝突することもあると思うが、社員の共通理解として良い仕事がしたい、という気持ちが常にあってほしいものだ。

しかし、そういう高い次元での議論ではなく、仕事が「楽」だよ、というのは、いかがなものか。やる気があって、その会社に入りたい!一緒に仕事をさせてください!と思ってもらえている就活生に対して、やる気を削ぐような発言であるし、楽な仕事なのが会社の良いところとして、語っちゃうあたりおそらくビジネス意識も低いし、ダメ社員の巣窟なんだろうなと思ってしまう。

「うちはしっかり労務管理をしているから、残業地獄だとか、パワハラとかもなく、気楽な会社だよ」という意味なのであれば良いが、おそらく多くの会社は「別に会社とか仕事とか興味なくて、特にプレッシャーも責任もない仕事をてきとーにこなして、時間になったら家帰って寝る、の繰り返しだよ」というような意味合いの場合がほとんどなのではないか。

就活生に対して、自分の会社の良いところをろくに言えないということは、おそらく会社にも仕事にも、そして何より自分(のキャリア)にもなんの思い入れもないのだろう。まあ無気力系、脱力系、頑張らない系の生き方が最近の流行りのようだからそれはそれで良いのかもしれないが、キャリアの第一歩目がこんな会社ではあなたも数年経てば無事無能社員の仲間入りだ。

「楽である仕事」と「楽しい仕事」は同じではない

今までの学生生活を振り返ってみてほしいのだが、「楽」というのと「楽しい」というのは奇遇にも同じ漢字が使われているが、その意味するところは大きく異なる。

「楽な」ものは、体力的・精神的な負担は低いかもしれないが、得てして満足感も低い、つまり、「楽しくない」。

「楽しい」ものは、体力的・精神的な負担はあるかもしれないが、やっていてワクワクするもの、明るい気持ちになるものだ。

大学の講義を思い浮かべてほしい。

楽な授業は、出席を求められないし、課題もない。試験も、適当に一文字も読んでない、とりあえず買っただけの教科書に書いてあることを丸写しすれば一応の単位はもらえる。しかし、得たのはしょーもない単位だけで、あなたは何も学んでないし、何も身についていない。でも楽だ。

楽しい授業はもしかしたら課題があるかもしれないし、試験を突破するためには勉強もそこそこしなくてはならないかもしれない。でも、授業での先生の話は興味深いし、課題図書になっている教科書も面白く読めた。学期が終わった頃には、学期が始まる前よりも教養を身につけたかもしれないし、少しだけ自分が成長したような感覚を得るかもしれない。

このように楽しいものに関しては、労力をかけたとしてもそれなりの見返りがあったと感じられるかもしれないし、何よりかけたほどには心労を感じないものだ。これまでの楽だった、もしくは楽しかった講義、部活、行事、経験などを振り返ってみてもらえれば、私の言わんとしていることに似たものを感じるのではないだろうか。

仕事のすべてが楽しくはない

最後に当たり前だが大事なことを述べていく。仕事である以上うざいことなんかいくらでもあるし、なんで親でもない人間にこんなにも怒られなくちゃいけないんだ、責められなくてはならないんだと思うことも多々あるだろう。

それでも一日の最後に、もしくは何か大きなプロジェクトが終わったあとに、「あー、やってよかった~」と思えるような仕事、そしてそのくらいの体力的・精神的負荷がある方が、人生楽しい。

楽な仕事はイケてないが、なんの面白みも感じない、ただただ辛い仕事も会社も世の中には掃いて捨てるほどある。そういう自分にとってなんの生産性も感動もない、工場の部品の一部みたいな扱い方をしてくる会社・仕事も当然に排除するべきだ。

楽じゃない仕事なら何でも良いというわけではない。

今回は、会社の良いところとして、「仕事の楽さ」を挙げる社員がいる会社には注意ということを書いてきた。

「仕事楽しいよ」というのと「仕事楽だよ」の差はめちゃくちゃに大きい。あなたはどちらの会社に入りたいだろうか。


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