こんにちは。
「それではまた来週」とか言いながら、数週間空いてしまいました。毎度のことながらすみません。基本的にこのサイトが更新されていないということは、週末が充実しているということで大目に見てほしいところではありますが、とはいえ何とか隔週くらいのペースでは更新したいなといつも思っているのにできていなくて申し訳ないです。
さて、すっかり間が空いてしまいましたが、金融市場というかマクロ経済的にも重要なトピックが今ありますので、いくつかご紹介していきたいと思います。あんまり、先行きの予想はしない私ですが、そろそろ期限も近づいてきましたので、トランプ関税に関してもお話しできればと思います。
本日は以下の3つのトピックについて話していきます。
- まだまだ堅調な米国経済
- 日米関税交渉は合意に至らないで期限を迎えると予想
- 今後の投資計画
そして最後に番外編で「最近就活生と話して思うこと」について考察していきます。
まだまだ堅調な米国経済
7月4日が独立記念日の祝日だったので1日前倒しで発表された雇用統計ですが、引き続き米国の労働市場は堅調であることが示唆する内容となりました。これでまたFRBは利下げを再開するのが難しい状況ですね。現在は9月から年末にかけて年内2回の利下げが予想されておりますが、利下げ予想がまた後退する可能性が出てきました。
しかもこれから関税の引き上げの効果がインフレ圧力として顕在化してくれば、いよいよ利下げなんてするときじゃねえってなりかねません。パウエル議長の悩みはなかなかに解消されないでしょう。
日米関税交渉は合意に至らないで期限を迎えると予想
さて、そんな中情けないことにまだ関税交渉が終わっていない国がありまして、まあ我が国なわけですがw
あんまり陰謀論的なというか、政治的なことをここで書きたくはないのですが、あまり報じられていませんが、米国で非常に問題になっている合成麻薬「フェンタニル」の中国からの密輸の経由地に日本が絡んでいたということがわかりました。これは結構重大なことでして、関税交渉もこの問題を挙げて、友好的な合意に至らない可能性は高いと思います。ましてやあと数週間後の選挙で大敗することがほぼ決まっているような現政権ですからね。こんな奴らと議論しても意味ないだろう、くらいに米国政府は考えていても無理はありません。
今後の投資計画
ということで、上記二つのトピックから導き出される見通しは、関税交渉に関しては合意に至ることなく、期限の7月9日を迎えるのではないかということです。
そうなると日本の株式市場は下落、ドル円為替相場も円安ドル高になるのではないかと考えます。ここもと、なぞに日経平均株価が上昇しておりましたが、これが揺り戻しで大きな調整局面を迎えるのではないかとみています。特にわかりやすい輸出企業としては自動車株あたりが大きく売られる可能性があります。
もちろん一時的には関税の影響を受けるのは避けられないと考えられるものの、だいたいの日本の自動車メーカーはそもそもすでに米国内に生産拠点を持っておりますし、株価の下落ほど実際に影響を受けるかは不明です。
そもそも検査不正報道からトヨタ株は低迷しておりますが、今回の関税交渉の決裂でさらに株価が下がれば絶好の買い場になるのではないかと個人的には考えております。配当利回りは足元時点ですでに3.5%超ありますが、これが4%を超える水準くらいまで上がれば、より一層投資妙味があるといえるでしょう。
他にもつられ売りされるであろう、世界的ブランドを有するような優良企業であれば、絶好の買い場となります。なんかいつも市場が下落しているときばかりこうやってあおるのでそろそろ嫌われそうですがwでも安い時ほど優良企業株を買う、というのは個人的には一番の投資哲学なので、この考えはこれからも一貫して持っていきたいと考えています。配当を出していれば、ポートフォリオの配当利回りを引き上げる好機となりますし、キャピタル・ゲインを得るという意味でも、やはり割安なところで仕込んでおくのが一番だと考えます。
ということで、我が国の先行きは憂いつつも、自分のポートフォリオに関しては良いイベントになると期待しております。
また、相対的には米国市場のほうが中長期的にみて資金を投じる先としては魅力的にみえます。先い挙げた通り、米国経済は引き続き堅調ですし、高金利環境が今後も継続するのであれば、SRLNなどインカム狙いの投資対象が今後も妙味があるといえるからです。
最近就活生と話して思うこと
さて、最後に「最近就活生と話して思うこと」について書いていきます。
おかげさまで今年も優秀な就活生と多くお話しする機会を得ました。面接というお互い緊張しているときのみならず、普通に喫茶店とかお茶しながら気軽に話すようなこともありました。リラックスしているから、というのもあるとは思いますが、往々にしてお茶しているときのほうが鋭い質問を受けることがありますし、「お、こいつ頭が切れるな!」って感じることも多いです。
そこで、「みなさんぜひ鋭い質問をもっと逆質問タイムの時にしてください」という話を最後にしたいと思います。
どこの会社もおそらく最後の5~10分くらいは「逆質問」といって、就活生のほうから面接官に対して質問する時間みたいなのが与えられる気がしますが、多くの就活生はこの時間を十分に有効活用できていない気がします。これは実にもったいないことです。
最ももったいない逆質問タイムの使い方は「毒にも薬にもならない質問」をする、です。
毒にも薬にもならない質問の例
- 社員のワーク・ライフ・バランスはどんな感じですか?
- 部署/会社の雰囲気はどんな感じですか?
- みなさんの今後のキャリア・プランはどんなですか?
これ系の質問はしたところで何ら示唆に富む回答は得られないでしょう。
うちの会社は残業も多いし、週末も疲れて寝てるだけでとてもじゃないけどワーク・ライフ・バランスが良いとは言えないな、なんて率直な回答が返ってくるわけがないですし、本音なんか引き出せません。言いたくても他の面接官の目もありますし。しょーもない大人の建前に付き合うだけになるので、意味がない質問といえるでしょう。
次に正直自分のためにもならないし、なんだか奇をてらっただけの哲学的な質問です。
- 自分がもし就活生に戻れるならどの業界/どの会社に入りたいですか?
- あなたにとってお金とは何ですか?
- もし中央銀行の総裁だったらどんな金融政策を打ちますか?
これ系の質問は面接官に「良い質問だね~」とか「考えたこともなかったな」みたいな反応をもらえるのでなんとなく手ごたえがあるように感じるかもしれませんが、正直知ったところでどうすんの?って感じです。また5分~10分の貴重な逆質問タイムで有意義な回答はおそらく得られないと思います。まあ面接官の印象には残るかもしれませんが、別に良い印象ではないでしょう。悪い印象でもないと思いますけど。
次に、しても良いけどアピールにはならないよ、というたぐいの質問です。
- インターンシップの内容について詳しく教えてください。
- 日々の仕事はどういうことをやっているのでしょうか?
- 就活中/就職前に身に着けるべきスキルは何でしょうか?
これ系の質問は就活生にとっては役に立つ情報が得られるかもしれませんが、面接官からすると、就活生に対してプラスにもマイナスにもならないものです。逆質問タイムといっても、就活生にとってのアピールタイムであることには変わりがないので、もちろん疑問に思うことを質問して解消することは重要なことですが、できるのであれば逆質問タイムもアピールの場にしてほしいところです。
ということで私が考える、「お、こいつ良い質問するな」と思うような質問の例を書いていきます。丸パクリしてもいいですが、ちゃんと質問の内容自体を自分が理解していないと、「誰かの受け売りだな」とバレますので要注意です(笑)
- オルタナティブ投資は流動性プレミアムが乗っていることに魅力的があると思うが、昨今の(特にプライベート・ウェルスに対する)セミリキッド型の投資商品の展開をみるに、将来的に流動性プレミアムがなくなってしまうのではないか、または結局流動性確保のためにパブリック資産もポートフォリオに入れる必要があるのであれば、それはオルタナティブ投資と言えないのではないか。と思うが、各社やたらとプライベート・ウェルスの取り込みに力を入れている現在の業界の動向についてどう思うか。
- 現代ポートフォリオ理論では投資における「リスク」をリターンの標準偏差で示しているが、標準偏差が大きいことは本当にリスクといえるのだろうか。ボラティリティが大きいからこそ、そこに投資機会があるのであり、ボラティリティが大きいことをリスクと言ってしまうのであれば、ローリスク・ローリターンの商品ばかりになってしまわないか。
- 米国と日本ではインフレが起きている理由が大きく異なると思うが、日本銀行が今利上げをしようとしていることは、日本経済の失速につながる可能性をはらんでいると思うがどう思うか。そもそも日本は実質賃金が上がっておらず、GDP成長率も低迷している中での今回の利上げ政策への転換をどう評価するか。
とか、良い質問だと思います。というか個人的に他の人の意見を聞きたい、ってだけですけどwまあ上記はあえてみなさんが丸パクリできないようにかなり専門的かつ実務に携わっていないと疑問にも思わないようなものを選んでおります。
私が言いたいことは、「自分はここまで調べて、ここまでは理解したけど、どうしてもこの点は理解ができない、もしくは理論的な(学校で学んだ)ことと実体経済や実務的なことと違う点なんだが、なんでこのようなことが発生しているのか」、みたいな質問をしてほしいと思います。
こういう質問をすると利点は下記のとおりです。
- こいつめちゃくちゃ良く調べているし、詳しいなという印象を面接官に与えられる。
- 既存の教科書知識またはメディアなどの報道内容を鵜吞みにすることなく、自分なりの意見や疑問点を持っている。それだけの考察力があるなと思ってもらえる。
- あほな社員をあぶりだせる。
別に私の質問が高尚だとか言うつもりは毛頭ありませんが、こういう質問をしてもまともに答えられない社員が面接官であれば、その会社のレベルもたかが知れているといえるでしょう。もちろん正解のない質問なので、何をもってして、良い回答、悪い回答なのかとかは一概に言えませんが、そもそも答えられないもしくは答えになっていないレベルの返答しかもらえなかったら、そいつはあほだということです。
そして、私も社会人になって不幸なことに10年くらいが経ちましたが、就活生が思っている以上に社会人ってあほです。もちろん私もですが。これは大手だからとか外資系だからとか関係なく、本当になんでこんなあほが働いていられるんだろう?って思うくらいのあほも結構います。
頭の良さだけがすべてではないので、それだけをもってして人を判断するような就活生になると私みたいに嫌われ者になり、就活で苦労するのでやってはいけませんが、少なくとも学生の質問に対して真摯に回答できない/しない人や会社は、就職先としてどうなのか、と考えるべきだと思います。
まあ、こんなめんどくさい質問ばかりされると面接官も困りますので、「しても良いけどアピールにはならないよ、というたぐいの質問」と一問ずつくらい聞いてもらえると助かりますw
ということで、何が言いたいかというと、日々大学で学んでいることは決して無駄じゃないし、いろんなことを疑問に思うことです。大人が言っていることとか、新聞で報じられていることがすべて正しいと思う必要はどこにもないです。もちろん私のこのブログの内容もねw