就活生へ送る社畜からのアドバイス①


自分が大学生だったときと比べて最近の就職活動のタイミングが早まっているのか、後ろ倒しになっているのかいまいちわからないが、大学3年生やもしかしたら、2年生も今くらいの時期から、薄っすらと自分の進路について考え始める時期だろう。

コロナによって社会は大きく変わった部分もあれば、まだまだ変わらない部分もある。今回から複数のブログに分けて、英系外資系投資銀行、米系投資会社を転々として来た社畜歴6年の私がこれからの社会、経済のあり方や行方を踏まえつつ、これからの進路において望ましいもしくは好ましいと考える会社の特徴について書いていく。

あくまで独断と偏見での特徴なので、特に保守的な学生にはウケないだろうが、死んだ顔で満員電車に毎日揺られているようなサラリーマンには俺はなりたくねぇと思っている血気盛んな大学生にとっては少しばかりは参考になるのではないかと思う。

好ましい会社の特徴その1:外資系企業

いきなりハードルめちゃくちゃ高いじゃないかと思われてしまうかもしれないが、別に外資系投資銀行だの外資系コンサルだの社畜の最高峰みたいなところでなくても、外資系メーカーや外資系サービス企業など、今や多くの業界で外資系企業が進出している。

外資系というと人間関係がドライで、激務で、無能はすぐクビになる、なんていうもはや都市伝説レベルのことを未だに信じているような人もいるが、もはやそんな化石みたいな外資系なんて金融・コンサルの一部くらいだ。基本的には外資系だろうがなんだろうが、日本で事業活動をしている以上、不当に労働者を解雇することはできない。よく外資系をクビになったと聞くのは厳密に言うと「自主退職に追い込まれた」という意味であり、別に本当にクビ(解雇)になるわけではない。もちろん横領するとかパワハラ野郎だとか解雇相当の事由があればクビだ。

人間関係がドライなのは外資だけなのか。そもそも仲良しこよしは気持ち悪い

まあこれだけ聞くと全く慰めにならないかもしれないが、外資系を何社か実際にみてきて、また周りの人たちの話を聞いていても思うのは、そこまで人間関係がドライというわけではないということだ。そら社内での競争があるからピリピリしている部分はあるだろうし、中には性格が破綻しているクソカスみたいな人間もいるだろうが、それは日系でも同じなのではないだろうか。僕は日系では働いたことがないので、わからないが、日系勤務の友人の話等を聞いていると、人間関係の愚痴は別に外資系・日系の違いを問わずある気がする。別に外資系が地獄のような環境で、日系がユートピアなのかというとそうではないというのは、みなさんもご両親や兄弟、先輩などをみていれば気づくところではないだろうか。

日系の激務さを棚に上げている

外資系=激務というのもよく聞く話だが、では逆に聞きたいのだが日系=まったりなのだろうか?そら繁忙期は夜中まで作業をすることもあるし、日系よりも圧倒的少数(精鋭かどうかはわからない)で同じような仕事を回すので忙しいとは思うが、こちらも私自身の経験および周りの人の様子を見ていて思うのは外資系・日系の違いを問わず忙しい業界や忙しい職種はあるし、そうでもないところは外資系・日系ともに比較的まったりな気がする。ちなみに私の周りで個人的に一番拘束時間が長いなーと思うのは学校の先生だ(笑)

ということで、外資に対する悪いイメージって正直、会社に対する悪いイメージ(激務、人間関係が良くない)とほぼ一致しており、別に外資特有のものではない気がする。

では最後にもう一度「クビになりやすい」に関して書いていく。先程外資系といえどそこまで首切りが横行しているわけではない、と書いたが、日系に比べると職が安定していないのは確かだ。

クビになりやすいのは無能と嫌な奴。こいつらの排除が快適空間を生む

でも私個人の意見としては、これは良い事だと思う。クビになりやすい(自主退職に追い込まれやすい)ということは、良い意味で社員に緊張感を与え、無能は可及的速やかに排除され、常に高い次元のメンバーで仕事をすることができる。日系勤務の友人の話を聞いていると、耳を疑うような人(一日中スマホいじってるだけの人、一日中ラジオ体操している人)がいるとか聞くが、外資系でこういう無駄な人材はまっさきに消されるので非常に快適だ。「なんであんなヤツに給料が発生してるんだ!」とか「なんであのおっさん何もできないのに私よりも給料が高いんだ!年上ってだけで何もしないくせに」みたいな他の社員への恨み節もなくなる。これが巡り巡って、良好な人間関係の形成にもつながる。

ただし、外資といえど一度入ってしまって、試用期間さえ突破すれば簡単にクビにできないため、自主退職に追い込む(ろくな仕事を与えない、ボーナスがゼロ)など創意工夫をしても居座る図太い人もいて、外資とは思えない無能が生き残ってたりするので注意が必要だ。外資系が常に最高の人材で最高の仕事をしているわけではないのは私もこれまでよく目にしてきたし、耳にもする。こういう生き残り無能はあとがない(次ろくな転職ができない)のを自分自身よく知っているので、頑張ってしがみつく。そのへんは日系にいる無能とおそらく心理は同じだ。そして得てしてこういう厚顔無恥な奴らは身の程をわきまえず高圧的だったりするからおめでたいというかますます救いがない。まあ無視するより他に対処法はない。

以上のように私は外資系は決して悪い選択肢ではないと思うが、まあ人によってはそう思わない人もいるだろう。

誠意は言葉ではなく金

ではこれらのデメリットが実際にあなたが懸念するほどにあるとしても、有り余る利点はやはり「外資系は給料が高い」ということだ。どうせ同じような仕事をしているのであればよりお金をくれるところで働きたくないだろうか。新卒の時点で周りの3倍くらいもらえ、その後も順調に昇進していけば、日系の同業他社に追いつかれることはまずない。また、転職する際もヘッドハンターから声がかかりやすいし、転職による給料も上がりも期待できる。

見逃しがちだが、福利厚生で先行しているのは外資系企業

また、特に最近になって外資系の福利厚生の充実・向上は目を見張るものがある。こういう福利厚生の良さは欧州系の特徴であったが、最近は米系でもかなりワーク・ライフ・バランスが改善している。個人的な感想だが、外資系は「金をくれれば、労働を提供してやる」という労働者と、「高い金払ってるんだから、しっかり働けや」という会社、という感じで労働者と会社が対等に近い関係であるように思う。日本はどうも「働かせてもらっている、お金を頂いている」という労働者と「誰の金で飯が食えてると思ってるんだ」という企業のように、昔の地主、小作人関係のようなものが労使関係の根底にあるように思う。良心的な地主であれば、労働者も謙虚に「お金を頂いている」と思えるような人間で有りたいものだが、昨今というか、これまでも含めて日本企業の労働環境の劣悪さをみると、残念ながら良心的な地主なんか今も昔もほとんどいないんだなと思えてならない。

さて、現役外資系社員によるアツい(鬱陶しい)外資系推しをしただけで、ワード3ページ分に達してしまったので、一旦ここで切ります。

続きは明日また更新します。


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