もはや注目するべきはインフレ動向ではなくてFRB動向


皆様

こんにちは。ご無沙汰しております。

年末に向かっているというのに、相変わらず本業のほうが忙しくなかなかこちらに来ることができませんでした。また、最近はもう一つの受験ブログのほうに記事を執筆していたために、よりここに来る機会が減ってしまっておりました。

さて、1か月半くらいお暇をいただいたわけでございますが、その間に市場のほうではいろいろと動きがあったような、なかったような。微妙なところですね。

11月は久しぶりに金融市場は良好なリターンを付けましたが、12月に入ると若干また巻き戻しがあり、方向感を見失っている感じになっております。

注目すべきは次のCPI指数の発表および12月のFOMC会合でのパウエル議長の発言内容というところでしょうか。11月にCPIが市場予想よりも弱かったことから、市場は大きく上昇しましたが、1回のCPIが良かったくらいでお前ら喜びすぎやぞ、とFRB高官から市場をなだめる発言があり、結局12月に入ると市場の期待感もトーンダウンしています。

ブログ執筆をお休みしている間、何人かのポートフォリオ・マネージャーとも話しましたが、基本的には今後インフレ率が低下していくのはもはや既定路線となっております。したがって、これからはインフレ率が下がるかどうかよりも、FRBが利上げ政策をいつまで続けるのか、そしていつから利下げを始めるかにより市場参加者の注目が集まることになるでしょう。

12月のFOMC会合ではおそらく50bpsの利上げがなされるとすでに市場では織り込まれており、実現すれば久しぶりに利上げ幅を縮小することになります。

これ自体は好ましいことですが、問題は利上げサイクル自体が来年のどこまで続くのか、ということです。市場では来年の冬くらいには利下げに転じると考える人が多いようですが、来年1年間は政策金利を高いまま維持する可能性も想定されています。

より物価上昇が深刻な欧州ほどではないものの、米国も来年は緩やかのリセッションに入るとみられます。したがって、株式市場は来年も軟調な展開となる可能性があります。一方で、前回の記事でも書きましたが、債券市場は相対的に堅調な推移になるとみられるため、現在の高利回り水準は絶好のエントリー・ポイント(投資開始タイミング)となるかもしれません。

ということで、来年米国経済は深刻ではない程度のリセッション(景気減速)が起きることを踏まえ、簡単ながら2023年の投資方針を下記にまとめます。

株式市場は来年も軟調に推移する可能性

リセッション状況に入るので、株式市場は低迷して推移するでしょう。となりますと、長期投資家にとっては来年もしこしこと仕込みの時期となりますので、SPYDを中心にポジションの積み増しを続ける形になるかと思います。200株まで買い増しましたが、来年も値下がり局面で買いまして400~500株くらいまで広げたいところですね。

景気減速局面では債券投資に妙味

今年は金利上昇(債券価格低下)+株安ということで、ダブル安となりましたが、基本的には債券と株式は反対の動きをします。景気減速環境ではおそらく債券のほうが堅調に推移するので、こちらも様子見しながら、仕込んでいきたいと思います。

前回の記事にて言及しましたが、HYG(ハイ・イールド社債ETF)とSLRN(シニア・ローンETF)をそれぞれ買いましたが、押し目買いかナンピンでもう少しポジション積み増してもよいかなと考えています。

ドル円は円高に振れると考えるも、日米金利差は引き続き2023年半ばまでは拡大基調を継続か

最近円高に振れておりますが、FRBは今後も利上げを複数回実施するとみられる一方で、日銀は少なくとも黒田総裁時代およびその直後は現行の金融緩和路線を継続するとみられるため、日米金利差的には来年半ばまでは拡大基調を続けると思われます。

円高相場となれば、米株が買いやすいですし、旅行も生きやすくなるので個人的には問題ありません。過去と比べたら引き続き円安水準が続くので、ドルで資産を持つことは有効であるとも思います。

今年は株式投資も債券投資もひどいリターンとなりそうですが、来年はリセッション入りする中、今年よりは良いリターンになるとの見方が大勢です。CPIや雇用統計などインフレ指標を注視しつつ、来年もナンピンをしながらインカム志向のETFを買い増しする日々となりそうです。

今月の残りは多少なりともリラックスできそうなので、週末更新といわず、平日もどんどん内容を更新していければと思います。


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