皆様、あけましておめでとうございます
2023年中にあと何本か書きますとか言いながら全く書くこともなく、ぼーっと過ごしてしまいました。「1年の計は元旦にあり」ということで、2024年の動向について展望を描いていきたいと思います。
2024年半ばに訪れるといわれるリセッションは最高の投資機会
インフレが落ち着きを見せ始めており、労働市場は今後緩むといわれております。これによってFRBによる金融緩和(利下げ)が期待されておりますが、別の観点でみると、利下げを行うということはそれだけ経済・景気が悪化している、ということです。FRBは2024年半ば以降、年後半に3回ほど利下げを行うと現在示唆していますので、今年の半ばごろには米国経済は悪化するとの見通しを有しているということです。FRBに限らずおおむね多くの市場参加者は同じような予想を立てています。
ということで、今年は春ごろから初夏ごろにかけて、景気が低迷すると思われ、一時的には株式市場も下落する局面を迎えるとみられます。いつ何時もそうですが、一時的な下落局面は最良な投資機会をもたらしてくれます。新NISAもうまく活用しながら、下がったら買う、下がったら買う、という行動を続けていくことが大事です。市場の底値を正確に見極めることは誰にもできません。大事なのは長期的な視点に立って粛々と着実に積み増しをしていくことです。
銘柄分散はする必要なし、時間分散でリスク管理
ブログ更新放棄期間中にいくつか投資本や経済本を読みましたが、大勝ちする方法は集中投資が最良の方法です。分散をすればするほど、投資リターンはインデックスのパフォーマンスに近づくことになりますし、A銘柄が上がって、B銘柄が下がって、という風にならしていけば総じて大きくは負けませんが、同様にして大きく勝つこともできません。もちろん、ジェットコースターのような上げ下げが精神衛生上耐えられないという人にとっては、分散投資で全く問題ありませんが、私のように生きるか死ぬかを楽しめる人であれば集中投資をお勧めします。
しかし、ただやみくもに集中投資をするのは当然お勧めしません。特にすでに大きく値上がりしているIT株や半導体株などは、これから上がるよりも下がる可能性のほうが高いので集中投資するには不適だと考えます。
ではどこに勝機を見出すか、ということですが、前回の記事でも書きましたが、小型株というか割安な成長株が良いと思います。市場であまり見向きもされていないような企業であればファンダメンタルズ対比割安な水準で放置されている銘柄があるでしょう。もともと割安なのだから、これ以上の下落幅(ダウンサイド)は限定的である一方で、当たれば上昇余地(アップサイド)は青天井です。もちろん、小型株であればなんでも良いわけではありませんし、外れれば全損リスクもありますが、もともと投資額が低いので(株価が安いので)、ダウンサイドはやはり限定的です。ベンチャー・キャピタリストになったつもりで、これぞと思う割安成長株をみつけていきましょう。安ければ良いというわけでも、成長株なら良いというわけでもありません。1年に何銘柄もみつけられるものでもないかもしれません。マクロ経済テーマ、消費者トレンド、実際にその企業の商品やサービスを自分で体験してみる、など様々な方法で自分なりにリサーチしましょう。とりあえず私はフードテック系の企業2社に的を絞って集中投資していきます。(個別銘柄も言いたいところですが、職業上コンプラ的に良くないとのストップをかけられているため言えません。すみませんw)
不動産セクターに今後期待
もう少しマクロな視点に立つと、今は不動産セクターがだいぶやられております。今後金利が低下してくれば不動産価格は上昇するので、それだけでも追い風となりますので、何を買えばいいかまったくもって皆目見当もつかない、という人はぜひともREITをみてみてください。
新聞報道等と実務で携わっていて感じる認識の違いはリテール・セクターに対する見方です。「商業用不動産」という日本語表記のされ方をしているので、これがリテール・セクターのことをいっているのか、オフィスや物流施設のことも含めていっているのかわかりませんが、実務でいろいろ(自社)の分析レポートなんかを読んでいると、リテール・セクターはコロナ禍などを受けてだいぶ自然淘汰が進み、今生き残っているリテール・セクターの物件は割と優良というか競争力が強いものがほとんどです。そんなか前述の通り、ほかのセクターと比べて引き続き割安感が強いので、ダウンサイドよりもアップサイドが大きいのではないかなと個人的には非常に期待しています。
まあただし、ETF自体分散投資の権化みたいな金融商品なので、そもそもあまり大きなアップサイドを狙うようなものではありませんので、その点には注意です。ETFはぜひともインカム・リターンの獲得源として使っていただければと思います。
インカム・リターンの獲得源としてETFと新NISAを有効活用しよう
ということで、値上がり益(キャピタル・リターン)を狙うなら小型株への集中投資がお勧めですが、逆に投資元本をあまり減らす恐れのない(≒増える期待も小さい)ですが、投資元本(種銭)から着実にコツコツ得る分配金・配当金収入(インカム・リターン)を得るという意味ではETFを活用すること、そして新NISA口座で買うことでとられる税金も回避するというのがおそらく、投資にあまり興味も情熱もないし、リソースも割きたくないけどとりあえず金だけほしいという人にはお勧めです。何も考えないで、1回ドカンと買っておくか、コツコツ買うかはお任せしますが、とにかく、毎期チャリンチャリンっとお金が降ってきますので、楽しく投資ができると思います。
日本の高配当ETFでも良いですが、正直配当利回りは大したことないので、可能であれば米国の高配当ETFがお勧めです。米国のETFだと米国内にて10%税金がとられますのでちょっとなんかいけてないように感じますが、米国での10%の課税を加味しても非課税の日本の高配当ETFよりも利回りが高い(リターンが大きい)です。
分配利回りの高さと分配頻度の2点から私はSRLNを大絶賛しておりますが、あまり市場ではそこまで人気じゃないです。謎です。分配利回りは足元9%を超え(2023年12月29日時点)、配当頻度は毎月です。毎月、「投資元本×8%÷12×0.9」が入るというイメージを持ってください。100万円であれば、毎月6000円です。
ただし、SRLNが投資しているのは米国のシニア・ローンという変動金利の企業への貸付(ローン)なので、今後米国の金利が低下していく中においては、分配利回りも低下する可能性はあります。しかし、それを加味してもおおむね米国高配当株よりも高い分配利回りを得ることができるのと、シニア・ローン自体が株ほど値動きが大きくない、という2点を踏めると私は大好きなETFです。
ただし、投資通貨は米ドルなので、もちろん米ドル安・円高の流れが続けば日本円での受け取りは目減りする傾向にはあるかと思います。中長期的には1ドル=135円くらいだと思って、円建てで受け取れる分配金を想定しておくとよいでしょう。
SRLNに関しては過去にも説明記事を出しているのでそちらも併せてご参照ください。
あとはSPYDも買っております。こちらはみんな大好き米国株の正真正銘高配当株ETFですので、やれ変動金利だから今後のFRBの金融政策がハト派的になったら~とか難しいことは考えなくてもOKです。配当利回りは現在5.45%(2023年12月29日時点)ですので、SRLNほどではないにせよ、高い利回りを有しています。配当頻度は毎四半期なので、3か月に一回のお楽しみといったところですね。
注意するべきは、SRLNのシニア・ローンよりも株のほうが値動き(ボラティリティ)は大きいため、投資元本はSRLNよりも良くも悪くも上下します。なので、SRLNはコツコツ時間分散で定期的に買い、SPYDは機動的に下がったときに買い増し、みたいな感じがいいのかなと思います。
あくまで個人的感想+多分にポジション・トークを含んでおります。
ポイントの集約と株主優待
最後はもう完全に個人的なことですが、これまでクレジット・カードとかポイントとか、マイルとかあまり意識しないで利用していたために大変損というか、もったいないことをしておりました。最近は利用するブランドの統一とポイ活に励んでいます。どうせお金を使うなら、ポイントもマイルもクレジット・カードも統一したほうが断然ポイントのたまり具合も変わりますからね。
もう一つ、前回の記事でも書きましたが日本株に投資をする際は株主優待を有効活用しようとより強く思いました。あまり、自社製品や商品券には興味がないのですが、期間中ずっと有効な割引券が非常に魅力的に感じます。イオンとかサンマルクとかが当てはまりますが、使ったら使った分だけ割引やキャッシュ・バックがあったりすると、優待利回りでは完全に計り知れないほどのリターンがあるように思います。
楽しい優待をみるのは楽しいですが、日々の買い物や好きなブランドの服など、日常利用するお店や、割と大きな買い物を(定期的に)する場合には、そういった企業の株主優待を利用することで節約になると思います。
あまり、日本経済自体に希望は持てませんので、株価の値上がり益は期待しておりませんが、優良企業への投資で配当収入と優待を楽しむと開き直ると日本株も面白いかと思います。
ということで、今年もワクワクする投資生活が送れそうですね。皆様もぜひとも資産形成頑張ってやっていきましょう。2024年も金融市場は波乱に満ちていると思いますがその分投資機会も十二分にあると思います。
本年もどうぞよろしくお願い致します。