働くということ


みんなは高校卒業後または大学卒業後よほどの金持ちでない限り働くことになる。

なぜ働かなくてはならないのか。

自己実現のためだろうか

やりたいことをやるためだろうか

人の役に立つためだろうか

 いろいろな理由が思い浮かぶかもしれないし、そのどれもが正しい。しかし、最も重要な理由の一つは「金を稼ぐ」必要があるということである。

 この資本主義経済下、働くことで賃金を得て(金を稼いで)、初めて生活が成り立つ。冒頭に述べた通り、よほどの金持ち(もしくは生活保護など行政支援を受ける)でない限り、働くことから避けることはできない。

 やりたいことをやろうとも、自己実現しようとも、人の役に立とうとも、その対価として金をもらわない限り、少なくとも中長期的には自分自身が困窮することになる。そして逆説的ではあるが、金があるほうがやりたいこともやれるし、自己実現もしやすいし、人の役に立つことも増える。

 「働く」のは「金を稼ぐため」は成り立つが、「金を稼ぐ」ためには「働かなくてはならない」わけではない。 別の言い方をすると「働く」のは「金を稼ぐ」ための十分条件ではあるが、必要条件ではない。

 多くの金を稼いでいる人とはどのような人がいるだろうか。

芸能人、プロスポーツ選手、会社の社長、ユーチューバー、・・・

 何千万、何億円と稼いでいる人は多く挙げられるが、その多くの人は「働いている」。

 芸能人はテレビに出て演者として振舞わなくてはならないし、プロスポーツ選手、例えばプロ野球選手であれば野球をしてなくてはいけないし、ユーチューバーは毎日魅力的な動画を撮影・配信しなくてはならない。

「会社の社長」には2種類ある。雇われ社長と会社のオーナーである。雇われ社長は常にだれかの監視を受ける立場にあり、業績が悪かったり、ほかに能力の高い人物がいると判断されたりすれば社長の座を奪われる。上場企業であれば、会社の所有者は株主なので、社長は好業績を出し続けることを求められ、期待に応えられなければその座を下ろされたり、ほかの企業に買収されたりして社長ではいられなくなる。そのために「雇われ社長」は必死に働かなくてはならない。

 会社のオーナーとは何か。これもまた2種類ある。会社の創業者と会社の株主(投資家)である。

会社の創業者の場合、会社の株式の少なくとも多くの部分を自身が保有していることから会社は自分のものである。会社の業績がどうであれ、外部の人が自分の座を脅かすことはほとんどない。そして会社の業績が良くなるよう(そして究極的には自分の収入を増やすために)優秀な社長(先ほど述べた雇われ社長)を雇うことで、自分自身は少ない労力で多額の金を稼ぐことができる。

会社の株主とはだれか。上に述べた会社の創業者もそうだし、上場企業であればだれであっても株主になれる。もちろんある程度の初期資金がなければ株式を買うことはできないし、働かなくても暮らせるほどの株式を持つのは難しいが、仮に一般的な株式の最低購入単位である100株でも持っていれば、「自分は何もすることなく金を稼ぐこと」ができる。これはこれまで述べてきた「働いて金を稼ぐ」ということとは決定的に違う「稼ぎのプロセス」である。

今回は株を例にしたが、株以外にも債券、不動産など様々な資産クラスに投資をすることで、「働かなくても稼ぐ」という方法について考えていく。このような存在を投資家と呼ぶ。

 このブログでは「金を稼ぐ」ということを一つのテーマにして、その方法、リスクについて書いていく。決して安易に起業や投資を推奨するわけではない。「働かない」ことの対価として背負う「リスク」は必ずある。ただし、働く以外の金の稼ぎ方があるという選択肢を知ることは非常に重要である。自分が手を動かし「働いている時間」でしか「金が発生していない」のであれば、あなたは人生のうち約半分、もしくはそれ以上の年数を「働く」という作業に費やすことになることを忘れないでほしい。


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