良い下落と悪い下落を考える


こんにちは。

NY出張の後、中1日で大阪出張があり、まだ火曜だというのに、午前2時過ぎまで友人と大阪で飲んだりしたため、先週はずっと疲労困憊なまま仕事をしておりました。自分が思っているほど、身体はもう若くないのだなと痛感している今日この頃です。鍛えねば。

さてマーケットはというと、先週は米国にて9月のCPIの発表があったわけですが、皆さんの願いもむなしく(?)またまた強い内容となり、まだまだインフレの高止まりが意識される環境が続くように思われます。

となると、当然パウエル総裁も黙ってはいないわけで、今や彼のライフワークとなったインフレ対応、利上げを今後も積極的に行っていくと予想されています。

いやはやこれだけインフレが起きても購買力というか、消費力が落ちないアメリカ国民には敬服する限りです。日本なんか10円の値上げで皆さんひーひー言うくらい喘いでいるというのに、さすが借金してでも消費を続ける国アメリカ。恐れ多いです。

というわけで、金利先高観がまたまた強まったことで円安が継続しています。皆さんちゃんと135円くらいの時にドルに換えておきましたか?換えていたら今やそれだけでなかなかのリターンが発生しているわけですが、どうでしょう。ちなみに、これからも日米金利差は拡大し続けますので、円安トレンドは継続すると思います。政府日銀もあまり効果があるとは思えない為替介入を続けるかもしれませんが、まあそんなに意味はないでしょう。てか、何のための介入なんですかねこれって。短期筋以外でありがたがってる人いるんですかね。

さて、CPI発表日はショート・カバーが入ったとか入らなかったとかで、市場は爆上げしましたが、その翌日の金曜日には反落しております。

まあ当たり前っちゃ当たり前なんですけど、今後も市場環境悪くなるよーというシグナル(経済指標)が出ているのに、上がるわけないんですよね。今週も市場は基本的には下がると私は思っております。まあどうなるかなんて結局誰にもわからないんですけどね(無知の知)。

ただ、金曜日の下落は非常に「良い下落」であったと私は思っています。下記に適当に選んだ銘柄(意味深)の1日チャートを記載しております。

さて、問題です。これらのチャートからいえることは何でしょうか。

答えというか、この適当に選んだ銘柄群(意味深)の悲惨なパフォーマンスを土曜日の朝に見たときの私の最初の感想は、これは「買いだな」でした。

なぜでしょうか。

マーケット要因と個別要因を見極める

時価総額も、セクターも、価格も、事業内容も異なるこれらの株なのに、株のチャートがほぼ同じような形状をしているからです。各々の株の下落率はとりあえずおいといて、いずれも寄り付きでは多少上昇もしくは高値で始まって、そこから次第に滑り台を下り落ちるように値下がりしているチャートの形状をしています。

どの銘柄も同じような下落のしかたをしているということは、これらは個別要因で下がっているのではなく、マーケット要因で下がっているということです。

マーケット要因とは、市場全体が弱気なために、とりあえずポジション売っとくか、という市場のセンチメントでみられる下落で、こういう場合は正直どんなに銘柄分散を効かせてもマイナスのリターンになります。なんで自分の買ったものが落ちているんだ!?なんて深く考えてもしょうがないです。だって、市場が一様に下がってるんだから、なんでもくそもないわけです。

逆に個別要因とは、例えば発表された決算内容が悪かったとか、不祥事等スキャンダルがあったとか、社長があほなことツイッターに書き込んだとか、そういうその企業(株)固有の理由で下落することをいいます。

こういう個別要因で下がっている(もしくは上がっている)場合には、ほかの銘柄もしくは市場指数とは明らかに異なるチャートの形状になるため、注意が必要です。個別要因で上がっている場合にはあなたの目利きが当たった(私は偶然ラッキーパンチが当たったくらいに思っていますが(無知の知))となりますし、下がっている場合にはババを引いてしまった(私は自分の銘柄選定が悪いかったと思うにしています(無知のc(略))ということになります。

個別要因で下がった場合には正直もうどうしようもないです。私のように塩漬けにして、いつの日かまた日の目をみる日がくるのをひたすらに待つか、利益が出ていたら利益確定をするかでしょう。損失確定は私の流儀に反しますが、まあ評価損をみてると、心臓に悪いという人は売ってもいいかもしれません。私は塩漬けにしてます。配当と貸株による金利収入で細々とインカムを得続けます。

マーケット要因の場合には積極的なナンピン(追加投資)の好機です。だって、別に株価が下がっている理由がその株自体にないのであれば、値引きセールみたいなものだと思うからです。もちろん、突き詰めれば、インフレの高止まりによって、価格決定力が低下して、今後の利益率を圧迫して~とか、今後のリセッションで事業環境が悪化して~と究極的には個別要因に落とし込むことはできますが、あまり難しいことを私のようなない頭で考えてもしょうがないので、私にとっては粛々とナンピンを続ける環境となります。

マーケット要因とは要は多くの人が同じような考えをしているということです。市場が下がっている理由を列挙するのは簡単ですが、結局みんなが売ってるから、自分も売る。この繰り返しなわけです。

長期目線でみたら今の下落相場は買い時だと思います。上がるまで売らなきゃ、それは負けではありません。そういう意味では私は高い勝率を実現することができると信じています。

毎日毎日買っては下がり、買っては下がり、そして弾薬(米ドル)が減ってきて、またドル転しようと思うと円安で割の悪いレートになっている、と何かと気が休まらない市場環境です。また米国が来年リセッション入りしたら、またそこから1年、または数年は苦しい局面が続くかもしれません。

しかし、僕は敬愛するウォーレン・バフェットの考え方を徹底します。彼のように魅力的な割安銘柄を買う能力が私にはありませんが、「投資は長期目線」、この原点にして頂点といえる投資原則を貫きます。


Subscribe
更新通知を受け取る »
guest

CAPTCHA


0 コメント
Oldest
Newest Most Voted
Inline Feedbacks
View all comments